実話怪談 3
大和川ツーリング
高校生の夏休み
原付三台を堤防に停めて川に降りる階段で話をしていたが、そろそろどこかに向かおうという話になり、それぞれの原付にまたがり西向きに走り出した。
目前には近鉄南大阪線の線路があり、線路の左手前に黄色と白色のポールが立っていたのを覚えている。
だんだんと三台で線路に近づいてきた時、那須が急にスピードを上げ、線路を通過した。
その時私は線路の左手前にある黄色と白色のポールに白い服を着た女の子が見えた気がしたが、見間違いと思い気にしなかった。
急にスピードを上げた那須がかなり先で停まっていたので、私達は彼に追いつき
「何や、どうしたん?」
と聞くと
「見えへんかった?今、見えへんかった?」
と捲し立てる様に聞いてきた。
「何が?」
と聞くと
「女の子がおったやんけ」
と焦ったように話してきた。
私は心当たりがあったので、自分も何か見えた気がするという事を伝えると、那須と陽介が
「逃げるぞ」
と走り出したので、後を追いかけた。
その踏切は事故が多く有名なのだが、白い服の女の子が事故にあっていたのかどうかは分からない。