てつやのブログ

臨床検査技師と怪談、時々過払金 怪談会ではsakainotetsuyaと名乗っています。

実話怪談 8 話

堕胎

 

人から聞いた話だ。

 

ある日私はアンダーグラウンド系が集まるバーに向かった。

 

到着すると店内は薄暗く、スクリーンにはスナッフビデオのようなものが流れていたと記憶している。

 

私は元来そういうものが好きで、一般の人より抵抗はなかった。

 

いい感じで酒に酔った。

 

このままナンパをして今日は楽しもうとした。

 

相手を物色していると、20代とも30代ともつかない、少し派手な服を着た女がいた。

 

私は女に声をかけると、女は酒に酔っているのかすり寄ってきた。

 

女が自分の家に招待すると言ったので、素直に了承した。

 

断っておくが、私には霊を見る力はない。

 

女の家の前に着いた時、嫌な予感がした。

 

何が嫌なのか分からないが、とにかくそこにいたくない感じがする。

 

酒に酔っているからなんだろうと自分に言い聞かせた。

 

私は女の部屋に入った。

 

女の部屋は殺風景で、布団とソファーと何故か大きい掃除機が目に入った。

 

女がシャワーに行くといい、私は布団の中で待っていると、人に見られている様なきがした。

 

女がシャワーからあがり、私の前にきた。

 

女の両手首は切り傷だらけで、体には打撲跡が生々しく残っていた。

 

私が唖然とすると、女は暴力団の幹部の女だという事を教えてくれた。

 

私はやる気も失せ、このまま帰ろうとしたとき部屋の奥のカーテンの所で、音を聞いた。

 

あー。あー。

 

子猫とも赤子とも言えない声だ。

 

私はカーテンを凝視した。

 

そこにはカーテン一面に赤子の顔、顔、顔。

 

私の表情が一変したのであろう、女はカーテンの方を見ると

 

「私の赤ちゃん、また出てきちゃって困るわ」

 

と言いながら掃除機でその赤子の顔を吸っていった。

 

掃除機をよく見ると、何て書かれているのか分からないお札が複数枚張られていた。

 

私は逃げるように女の家を飛び出した。

 

 

この話においては、私個人的に気になったので色々調べた。そこでこの話を

 

考察と例

 

の二部構成にしたいと思う。